前回は「左右」をやったので、「上下」と「前後」も続けてやっていきたいと思います。
左ききと、右ききと、手話と。
「左右」と「前後」は、それぞれの方向を指さすだけなので、とくに難しさはないのですが、前後はややこしいです。
時間の「前後」と、方向の「前後」が、意味が違うのに音が同じだからです。
英語だとそれぞれ「ビフォー」と「フロント」なので、言葉が違うのですが、日本語は難しいです。
「一年前」と「家の前」のどちらも「前」で、同じ漢字かつ指文字で表現した場合も同じですが、手話の場合はそれぞれ違う手話を使います。
「一年前」は、過去のことを表しているので、後ろのことを指さして表します。
反対に「家の前」は、前方向を表すので、前のことを指さして表します。
「一年後」「家の後ろ」も同じです。
「一年後」は、未来のことを表しているので前を指さし、「家の後ろ」は後ろ方向を指さして表します。
よく考えると分かるのですが、会話の流れの中の一瞬では少々難度が高いと思います。
「過去」と「未来」の表現については、過去にまとめています。
「時」の手話表現の基本!
なお、とくに使い分けるためのコツとかは、ないです。 「一年前」の時は過去のことなんだな、「家の前」の時は方向のことなんだな、と瞬時に判断して手話ができるようになるまでには、ひたすら反復して慣れるしかありません。 練習あるのみです。
さて「上」「下」「前」「後ろ」の手話は、以下の通りです。
手話単語「上/うえ」
「上」の解説
「上」は、手話技能検定5級の手話です。
上方向を指さして表します。
「上」の動画
「上」の表現方法
- 右手の「親指、人さし指」を立てて、指先を上にします。
- 右手を、上に動かします。
手話単語「下/した」
「下」の解説
「下」は、手話技能検定5級の手話です。
下方向を指さして表します。
「下」の動画
「下」の表現方法
- 右手の「親指、人さし指」を立てて、指先を下にします。
- 右手を、下に動かします。
手話単語「前/まえ」
「前」の解説
「前」は、手話技能検定の対象外の手話です。
前ですよ、という様子を表します。
「前」の動画
「前」の表現方法
- 右手のひらを前に向けて、指先を上にし、前に動かします。
「前」と同じ手話
- 「前方/ぜんぽう」
手話単語「後ろ/うしろ」
「後ろ」の解説
「後ろ」は、手話技能検定の対象外の手話です。
後ろ方向を指さして表します。
「後ろ」の動画
「後ろ」の表現方法
- 右手の「人さし指」を立てて、肩越しに後ろを指さします。
- 右手を、後ろに動かします。
「後ろ」と同じ手話
- 「後方/こうほう」