熟練の手話使いの表現を見ているとき、以下のようなことはありませんか?
- 単語と単語の間に知らない表現が入ったけど、あんな単語あるの?
- その単語、私の知ってる表現と微妙に違う!
えっ、ある?
そこに気づくとは・・・天才か。
それは手話の「CL」といわれる表現です。
「CL」は、「Classifier/クラシファイヤー」を略したものです。
日本語では「類別詞」などと呼ばれていて「分類するもの」という意味です。
なるほど、わからん。
もう少し具体的にいきます・・・。
手話表現を豊かにする為の、より具体的な表現です。
相手が「形」「大きさ」「状態」等々を想像できるように、ひと手間加えることです。
「パントマイム」が近いです。
例として、まったく同じ文章で2種類、表現してみます。
使う手話は「ボール」と「投げる」だけです。
手話短文(同じ意味で違う表現)
(同じ意味で違う表現)の動画
動画に登場した手話たち
一言で「ボール」といっても、野球、ソフトボール、ラグビー、バスケットボールなど球技の数だけ種類があるし「投げ方」もそれぞれ違います。
前者でも「ボールを投げる」という内容は通じます。
しかし「どんなボール?」「投げ方は?」など追加でやり取りが必要になります。
(ちなみに野球のボールを投げる、っていうことなら前者が最適です。)
それに対して後者は、ボールの具体的な「大きさ」がわかりました。(アレンジ)
穴が3つ開いているという形状もわかりました。(追加)
さらに「投げ方」まで容易に想像できたと思います。(アレンジ)
もっとも「大事な事」は!
いいかい!もっとも「大事な事」は!
「相手に伝える事」さ!
手話歴の長い人ほど引き出しが多いので、たくさん会話して盗ませてもらいましょー。
手話単語「ボール」②
「ボール」の解説
「ボール」は、手話技能検定の対象外の手話です。
球体であることを表しています。
「ボール」の動画
「ボール」の表現方法
- 両手で、ボールを持つようにします。
手話単語「投げる/なげる」
「投げる」の解説
「投げる」は、手話技能検定の対象外の手話です。
ものを投げている様子を表しています。
「投げる」の動画
「投げる」の表現方法
- 右手で、何かを投げるようにします。